2007年5月号 「和睦」

大切なもの

5月は家庭の月だ。韓国でも日本でも家庭の意味を考え直す機会にもなる。最も近い関係と言いながら実は遠いのが、家族ではないだろうか。ある評論家が最近このような話をしていた。「家族だからといって必ずしも仲がいいとは言えない。」と…。むしろ目に見えない誤解と葛藤の中で生活していることを否定できない。

家庭でも親と子、兄弟姉妹は選択することができない、また自分の意志によって決められない関係である。夫婦も勿論選択することができると言っても一度決まれば簡単に変えられない関係だと言えるだろう。会社や学校はやめたり卒業したりすればその人間関係を終えることもできるが、この関係だけは社会の利害関係を離れても死ぬまで続く関係だ。

にも拘わらず、私たちが普段気を遣っているのはほとんど社会的な関係を持っている人々だ。社会の中で自分の位置を確保する重要性は誰もが認めることであり、私たちが関心を持つほど、また投入するほど確かに関係は維持され、発展していく。しかしその背後で待っている家庭があるということを忘れたくない。人は本当に大事なものが何か分っていないようだ。空気や陽の光のようにあまりにも当たり前にあるものの価値を忘れてしまいやすい。

5月は普段なおざりにされやすい家庭に関心を持ち、投入する機会となってほしい。変えられない関係、何もしなければそのまま行くしかない関係ではあるが、少しの関心と努力だけでも家庭に幸せをもたらすであろう。そして大切なものは意外に近くにあるということを感じるに違いない。家庭が和睦の場になればすべてがうまくいく。「万事亨通」(万事が都合よく運ぶこと)という言葉のように…。

特集
韓日学生フォーラムの大学生

若者よ!燃える太陽のように…。


ソウル南山韓屋村にて
韓日間の民間交流の一部分を担っている学生団体である
韓日学生フォーラムが2007年3月4日(土)、
ソウル梨花女子大・新世界館にて
「民間交流」というテーマをもってセミナーを開催した。

一般の民間団体である平澤韓日文化交流会をゲストに迎え、 18名の学生たちが「韓日交流の未来」を模索した。





<韓日学生フォーラム紹介>


イキイキした眼差しと微笑を浮かべて

韓日両国間の正しい相互認識及び交流拡大、さらに同等な隣人として両国が共に志向していくべき価値を大学生たちの力で考えて、見い出そうという趣旨で1986年3月、ソウル大学の学生を中心にして設立された学生の学術文化交流団体だ。韓日学生フォーラムは日本側のパートナーである日韓学生フォーラムと共にこのような設立趣旨を具現するため過去20余年間、毎年8月に韓国と日本を行き来(隔年制:奇数期-日本、偶数期-韓国)し「メイン・フォーラム」という約2週間の学術文化交流行事を開催している。


ソーラン節公演を終えて

2007年現在、ソウル市内にある4年大学生18名で構成される第23期は、去る12月から今年の8月まで活動するようになる。第23期の主要テーマである「The Pioneers for the Coexistence through Mutual Understanding」(相互理解による共存を見い出す先駆者たち)を実践して、フォーラムが過去20年間追求してきた相互理解と疎通、交流という貴重な精神を新世代に引き継いでいこうという目的で2007年8月のメイン・フォーラムを準備している。


<テーマ>「交流活動を活性化するためには」


シン・ソンウク君

1.シン・ソンウク(慶熙大/経済学部)

幼い頃から日本人の友人をもつことが重要だと思う。
そうすればお互いを理解しようとする機会が生まれ、
より一層両国が近づけるきっかけになると思う。
ペンパルやメル友を作るのも一つの手段だと思う。



パク・ギョンホ君

2. パク・ギョンホ(韓国外大/政治外交学部)

交流活動が両国間の共生・共存の為だとしたら、
「環境のために今年は両国を往来して500本の木を植えよう!」
など、 具体的かつ明確な目標があってこそ交流活動も活発化すると思う。



キム・ドギュン君

3.キム・ドギュン
(延世大/ロシア文学部)

高校の時、韓日両国の文部省が主催する「グローバルキャンプ」
というのに参加したが、韓国側の学生が主に日本語を話せたせいか、 キャンプ自体は日本語または英語でなされた。
今後は韓国語と日本語でやれるよう準備をしたら本当の意味で韓日交流ができると思う。



ファン・ナリさん

4. ファン・ナリ(梨花女子大/歴史教育学部)

日韓フォーラムで日本の学生たちが自己紹介をする時に
「韓国語学科」という表現をせず「朝鮮語学科」という表現を使っていたこと、また日本では「韓半島」といわず「朝鮮半島」ということを知り些細なことだが修正してほしいと思う。



チョ・ウンソルさん

5.チョ・ウンソル
(弘益大/芸術学部)

学生次元での韓日間の文化財研究の活性化を計り、
韓日両国に眠っている文化財、特に日本の倉庫に眠っている
北朝鮮や韓国に関する文化財を研究していきたい。

 


<Interview>

参席者:
会長パク・ソンヒさん(梨花女子大大学院/美術史)
学術係イ・ジヨンさん(高麗大/国際学部)
財務係ヤン・テソク君(延世大/ロシア語科)


会長 パク・ソンヒさん

Q.日本に関心を持ち始めたのはいつですか?

パク: 2004年、アメリカに語学研修に行って日本人と会ったのがきっかけです。

イ: 中学生の時、日本の芸能人やドラマが好きでよく見るようになってからです。

ヤン:
2005年に韓国環境財団主催の第一回「ピース・ボート」に参加して、日本人と直接対話してみて日本に対して良いイメージを抱き、学術的にも日本について知りたいと思いました。

Q.学生フォーラムで活動してみての感想は?

パク:
日本について漠然と思っていたことが、より具体的に考えられるようになりました。直接人に会って事情や理由を知ることが一番重要だと思います。毎年一回のメイン・フォーラムでは、韓国または日本で両国の学生が約2週間共に学習やホーム・スティをすることによって、長い間共に過ごしてきた友人のように親しくなれることはとても有意義なことだと思います。またメイン・フォーラムを終えたら英語で報告書を書き、資料として残しておきますが、こうした活動を20余年間継続してこられたということは本当に素晴らしいことだと思います。


学術係 イ・ジヨンさん

イ:
個人的には日本が好きで関心を持っていましたが、やはり一般的な日本に対する感情も正直言ってあり日本は特殊な国だと思っていました。しかし日本の政治や歴史などを直接学んでいくうちに、より客観的な目で日本を見られるようになりました。また日本の学生と直接話しをしてみて、考え方の違う部分がわかるようになりました。教科書が悪いというより、学ぶ内容が違うので私たちには当然であっても相手にとっては知らなかったことなのですね。北朝鮮問題に関しても私達とは違い、日本では北朝鮮を敵対意識を持って見ていて危険な国だと思っているのですね。これも驚いたことです。しかし芸能人の話だとか学校の話をすると日本の学生も韓国の学生と同じだなと思いました。

また、フォーラムで出会う学生たちは韓国に対して好意的に考えてくれるので歴史問題や靖国問題なども私たちと考えが似ています。彼等が、「自分達のように考えている人は少数なのが残念だ。韓国でこうして学んだことは日本に帰って周囲の人達に伝えます」と言ってくれたことは、とても意義があると思います。

Q:「民間交流」というテーマで行われた本日のセミナーの感想は?

パク:
今年8月、日本に行って民間交流というテーマで日本の学生とシンポジウムをしますが、こうして一般の民間団体である平澤文化交流会の方々の色々なお話を伺って、本当に意欲的かつ活発に活動をされていると思いました。

イ:
平澤韓日文化交流会を始めた動機が「韓国に対する歴史的謝罪の気持ちからで、自分達にできることを探して、交流をしている」という会長の言葉を伺って、単純な文化交流次元ではなく、より真摯に考えておられる方が多いと思いました。それと「他人を批判するのではなく、他人に感動を与えられる人にならなければならない」という言葉を聞いて本当にそうだと思いました。私は一人の学生にすぎませんが外国人に会うときは韓国を代表した一人の外交官だと思います。私が日本人を見ると「日本人は皆こうだ」と思うように外国人が私を見たら「韓国人は皆こうだ」と思うのですから。本当に自分自身が他人に堂々と対することが出来る模範的な人物にならなければと思いました。


財務係 ヤン・テソク君

ヤン:
当学生団体は韓国内では三本の指に入る大きな団体ですが、社会的に影響を及ぼすとか社会的変化をもたらす団体だとは言い難いと思います。しかしこうした団体が結合して積極的に変化を与えていくならば、きっと実りをもたらすと確信しています。

 

 

活躍ぶりが評価され、
大きく 報道された
(2006年5月29日朝鮮日報)

平澤韓日文化交流会会長
川本容子さん

〈平澤韓日文化交流会〉

今年4周年を迎える平澤韓日文化交流会では日本語教室、通訳、奉仕活動、イベント等、様々な活動を展開している。

 

 

 

20余年という歳月の中、地道に韓日交流を続けてきた韓国の大学生。彼らは学業に勤しみながら何かを感じ、隣国日本について学び、偏見・先入観というトンネルから抜け出し、新たなる交流を模索してきた。今年の夏、東京・京都・広島で開催される「メイン・フォーラム」で彼らは、新たな韓日交流の方向性を見い出すに違いない。

 

 

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